2015年5月28日木曜日

金属を3DプリントするMatterFabの3Dプリンタがお父さんのライバルGEから$5.75Mを調達

MatterFabは、金属による3Dプリントをもっとスケーラブルに、そしてもっとその敷居を低くしたいと願っている。そのために同社は575万ドルを調達して、その3Dプリント技術を磨き上げ、そのプリンタを一般の工場などに売り込んでいきたい、と考えている。

MatterFabの3Dプリンタは、製造業の企業が部品などを、従来の工作機械を使う方法よりも安上がりに、そしてより容易に作れることを目指している。それにより部品のコストを下げるだけでなく、部品等のもっと自由な設計ができるようになる。

今回のシリーズAの資金調達ラウンドを仕切ったのはGE Venturesで、これにInnovate Indiana Fundが参加した。同社はこの前、ハードウェアインキュベータのLemnos Labsから資金をもらったが、プロトタイプの磨き上げなど、スタートアップ立ち上げの初期的な過程はこのインキュベータの支援のもとに行った。

GEは、メーカー企業として内製部品の3Dプリント化を目指しているため、その関心からこのたびMatterFabに投資をした。昨年の本誌TechCrunchの記事は、こう書いている:

MatterFabのCEO Matt Burrisは、子どものころ父親がインディアナポリスでCNCマシンのショップ〔shop, 製作所, 小工場〕を経営していた。そのショップは主に航空宇宙産業向けの機械部品を作っていたが、約3年前からGEが、そのショップが作っていた部品を3Dプリントで作るようになった。

今回の資金は、MatterFabのマシンの可利用性アップに充てられる。GEのようにメタル3Dプリントを本格的に導入しようとしているところでは、それは、早ければ早いほどよい。

“ほかにも、いろんなパーツを開発中だからね”、とGE VenturesのシニアディレクターSteven Taubは言っている。彼によると、GEは加成的製造技術(additive manufacturing, 3Dプリントのこと)による製品の差別化をねらっている。

MatterFabの金属3Dプリンタで作られるパーツは十分な強度があるだけでなく、とくにGEが惹かれたのはその柔軟性(自由度の高さ)だ。3Dプリンタのハードウェアの設計はオープンであり、サードパーティのアプリケーションにも対応、そしてユーザ企業がすでに現場で使っているデベロッパツールとの相性も良い。

MatterFabはこの資金を技術部門に投資して、同社の3Dプリンタの商用生産の開始を早める。そして来年後半には、3Dプリンタを顧客であるメーカー企業に届けたい、としている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa



from TechCrunch Japan

NYでものづくり系アクセラレーター「FabFoundly」を立ち上げ—Six Apart元代表・関氏、次のチャレンジ

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FabFoundlyの創業メンバー。中央が創業者の関信浩氏

ブログCMSの草分け的存在である「Movable Type」。その開発元であるSix Apart, Ltd.(現SAY Media)の日本法人であるシックス・アパート株式会社を設立し、同社や2013年6月に新設したSix Apart,Incの代表を務めてきた関信浩氏。そんな関氏が新会社FabFoundlyを立ち上げ、米国ニューヨークでIoTやハードウェアなど、「ものづくり」の領域を対象にしたアクセラレーションプログラム「FabFoundly」を開始する。

少しややこしいので、先に現在のSix Apartについて説明しておく。もともとMovable Typeを開発していたのは2001年設立の米Six Apart, Ltd.。同社は2010年、広告ネットワークなどを展開する米VideoEgg社と合併してSAY Media, Inc.となっている。

Six Apart, Ltd.の日本法人であったシックス・アパート株式会社(2003年12月設立)はこの買収後も社名を変更することなく、引き続きMovable Typeの開発を進めてきた。そして2011年1月に米国法人からMovable Typeのブランドなどすべての権利を譲り受け、同年2月には買収でインフォコム傘下となった。

その後は海外展開に向けて2013年6月に米国法人Six Apart, Inc.をニューヨークに設立し、関氏がPresident/CEOに就任。2014年3月には本社機能も米国に移し、日本法人をその100%子会社とした。関氏も、このタイミングでニューヨークに拠点を移している。

そんな関氏だが、5月に開かれた取締役会でSix Apart,Inc.のCEOを退任し顧問に。それと合わせてFab Foundlyを立ち上げるに至った。

ニューヨークで新しいことをしていきたい

「Six Apartに関わって11年半、ニューヨークに来てちょうど1年。そろそろ新しいことをしていきたいと思った」——FabFoundlyを立ち上げたきっかけについて関氏はこう語る。

もともとニューヨークでは、Movable Type事業に加えて新規事業を展開する予定だったという関氏。ただ今回のFabFoundlyは、関氏や後述の共同創業者のほか、エンジェルなどが出資。インフォコムグループとは独立した法人となる。

「今後はSix Apartの顧問を務めると同時に、インフォコム(米国法人のInfocom America)で、グループのシナジーに向けた投資・買収なども手がけていく。ただ新規事業についてはSix Apartの外でやった方がいいだろうと話していた」「アクセラレーターと言えば投資のイメージがあるが、その事業モデル自体が新しい。FabFoundlyはアクセラレーターというビジネスを立ち上げるスタートアップと思っている」(関氏)

FabFoundlyのメンバーは関氏のほかに3人。共同創業者のKristen Smith氏(冒頭の写真右)は、教育プログラムなどを展開するKohl’s Design It! Labの元事業開発担当。ものづくりの機材にも詳しいBrian Lee氏(同写真左)は元デザイン工房経営者現在ホワイトハウスのプログラムに参加中で写真には入っていない事業開発担当バイス・プレジデントのCarlton Reeves氏は、ウィスコンシン大学で起業プログラムを指導してきた人物だ。

FabCafe New Yorkを立ち上げ、プログラムの拠点に

では具体的にFabFoundlyはどういったスキームでアクセラレーターとして活動していくのか。資金に関しては日米で「まさに調達の真っ最中」とのことだが、シード期のものづくりスタートアップに3カ月のプログラムを提供。あわせて5万ドル程度の出資をしていくのだそうだ。

その活動の中心となるのが、今秋オープン予定のFabCafe New Yorkだ。FabCafeはもともと、ロフトワークが2012年3月に東京・渋谷にスタートしたものづくりカフェ。カフェの中にレーザーカッターや3Dプリンタを導入しており、コーヒーを飲みつつ、さまざまなものづくりができるスペースになっている。

東京・渋谷にあるFabCafe。中央の黄色い箱のような機材がレーザーカッター

東京・渋谷にあるFabCafe。中央右よりの黄色い箱のような機材がレーザーカッターだ

現在は東京のほか、台北やバルセロナ、バンコクなどに展開。これらは現地のパートナーが運営を担当しているそうで、FabFoundlyも同様のスキームでニューヨークにFabCafeをオープンする予定なのだという。

サンフランシスコに目を向ければ、レーザーカッターや3Dプリンタを利用できるものづくりの拠点「TechShop」なんかもあるようだけれども、ニューヨークでは学校などを除いてまだまだそんなスペースは少ないそう。カフェの物件については「現在検討中」ということだったが、渋谷のFabCafe以上に大きなスペースで、より多くの機材を導入する予定だ。

「カフェの中でプログラムを提供すれば、スタートアップが『3Dプリンティングをしたい』と思った際にもわざわざマシンを買う必要がないし、プリンターなど機材のエンジニアが常駐するので彼らのリソースを使うこともできる。とにかくインキュベーション、アクセラレーションの最初の部分は起業家に何かを与えることからだと思っている」(関氏)

今後の目標は、スタートアップ100社への投資。それも1〜2割は米国外のスタートアップにしたいのだそうだ。「シリコンバレーには行きやすくなったが、ニューヨークはこれから。他の地域のスタートアップがここからグローバルを目指すのであれば、その“進学先”になってもいいと思っている」(関氏)

FabCafe New Yorkでは、プログラム以外にも機材の有料利用やワークショップ、スポンサードイベントの開催なども進める。「当初はアクセラレータープログラムだけでのリターンはあまり考えていない。カフェ自体がそこまで儲かるものではないが、スタッフが食べていける程度にはなると思う」(関氏)

関氏はカフェというスペース自体が、ものづくりスタートアップを生み出す仕組みの中心になることを期待する。「起業するかしないのかという初期段階のアイデア出しから、ネットワーキングして、さらにはプログラムに参加して、成長して巣立つ—そのエコシステムを作っていきたい。そこで敷居を下げるという意味で大事なのが『カフェ』。そこにふらっと来て、『やってみよう』となる。これはFabCafeが東京でもやってきたこと」(関氏)

ニューヨーク発スタートアップ、2つの強み

TechCrunchでもおなじみの企業が立ち並ぶサンフランシスコやシリコンバレーなど、僕らはどうしても「米国≒西海岸」と考えがちだ。じゃあニューヨークでスタートアップすることにどういう意味あるのだろうか。関氏は2つの強みを挙げる。

1つはニューヨークの市場の大きさ。ニューヨーク市内で849万人(2014年)、周辺都市圏を含めると2000万人規模。ここまで人口が集約しているエリアは米国にもほかに存在しない(ベイエリア全体で710万人程度だ)。目の前に広がるこの巨大マーケットは何よりの魅力になる。

もう1つは、金融、ファッション、デザインなどの業界の中心地だということ。IoTやハードウェアというのは、ウェブサービスなんかと比較して生活に密接している領域だ。例えばウェアラブルデバイスなんてものは、今後ファッション業界ともっと近づいてかないといけない。そう考えると、トレンドを世界に発信しているニューヨークという場所は非常に有利だというのだ。

関氏はニューヨークについて、「テック企業からは距離が遠い。生活に溶け込む製品(のメーカー)は大企業しかいない」とも語る。「重要な拠点だけどもハイテクスタートアップはいない。いないからこそ、そこに行って挑戦する。ドットコムバブルがはじけた直後のシリコンバレーと同じ感覚がある」(関氏)。



from TechCrunch Japan

2015年05月27日のつぶやきまとめを更新しました!

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2015年5月23日土曜日

Disneyの研究所が完璧な濡れ衣証言の偽造技術を発明…ほんとに言ったことはどこかに消える

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Disneyの研究所からまた常軌を逸した成果が登場した。これまでは、ビーチの砂の上に絵を描くロボットがあったし、プラスチックでなくフェルトから、抱きしめたくなるようなオブジェクトを作る3Dプリンタがあり、不可能と思える形のものでもコマのように回転させられる特技があった。

そして彼らの最新の秘技は何か? アルゴリズムを使って、人が実際には言っていないことを言わせる技術だ。

読唇術というものが昔からあるし、ビデオの吹き替えで声と合ってない唇の形は、誰もがいつも見ている。読唇術が難しいのは、二つの違う言葉が、口の形はほとんど同じ、ということが多いからだ。だから脳が行う言葉の理解は、視覚と聴覚の合成なのだ。音がなくなると、”bah”も”vah”も”gah”も、口の形だけからは正確に区別できない。

そこで、下のビデオのような、McGurkの錯覚というものが生まれる:

このことから、Disneyの研究員は、人が実際に言っていることとは違う言葉に聞こえることもある、語句のリストを作った。

たとえば、誰かが”clean swatches”(きれいな布地見本)と言ってるのを録画すると、その映像に、その映像を見ながら聞く人が違和感を感じないようにダビングできる、オリジナルとは違う語句が9000種類もある。その9000の中には、意味のない語句もある。というか、そのほとんどは、意味不明だ。その、実際には”clean swatches”と言っているビデオに、”need no pots”(マリファナは要らない)をダビングしても合うし、かなり気持ち悪い”like to watch you”(あなたを見張っていたい)も合う。完全に合ってると見えれば、そのときには、まさにその人がそう言っている、と聞こえてしまう。完璧な濡れ衣だ。

下のデモビデオでは、効率化のために声はロボットの声を使っているが、実際に人間の声だったら、もっと“ずっと自然な”完成度の高い錯覚になるだろう。

これは、人間の脳の気まぐれぶりを表しているだけでなく、実用化の可能性もある。たとえば、映画の中の差別語の発言などを、これまでのかなり無理なやり方より、もっと自然に別の言葉に言い換えさせることができるだろう。でも、この研究成果そのものが、すごくクールだけどね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa



from TechCrunch Japan

2015年05月22日のつぶやきまとめを更新しました!

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2015年5月19日火曜日

開発途中のElectroloomは、縫い合わせる必要のない衣類を制作する3Dプリンター

3Dプリンターは、多岐に渡る分野で活躍している。プラスチックや金属製品のプロトタイプを高速で制作したり、 電子回路や更には、食べ物の調理にも変革をもたらした。更には、低価格で医療品の検査が行えるよう、生きている細胞構造を構築することさえできる。今回、新たな分野に3Dプリンターは光を当てた。着用できる衣類の3Dプリンターだ。技巧をこらしたプラスチック片を組み合わせたアート作品のことではない。

Electroloomは、まだ開発が始まったばかりの機械だ。これは、電界紡糸の技術を応用し、液体(現在はポリエステルとコットンをブレンドした独自のものを使用)を一枚の継ぎのない衣類に仕上げる3Dプリンターのプロトタイプだ。溶液を型に噴きつけることで、縫い合わせる必要のない、そのまま着用できる衣類を作ることができる。

サンフランシスコに拠点を置く制作チームは、プリンターの機械の中で内部電界を発生させ、繊維を誘導し、衣類を自由に形成することを可能にする、この衣類の制作プロセスを「フィールドガイド・ファブリケーション」と呼んでいる。

3Dプリンターで出力される生地は、無数の細かいナノファイバーで作られているため、従来の編んで作られた布と同じような伸縮性と柔軟性を兼ね備えているという。服飾業界は衣類を制作するのに、生地を裁断し、縫い合わせる作業を行ってきたが、彼らのアイディアは、そのような作業を必要としない、一人一人に合う衣類を提供することだ。

Eletroloomは一年半かけて開発を行ってきたが、まだ道半ばである。今回、彼らはクラウドファンディングのキャンペーンを立ち上げ、機械のアルファ版(と開発用キット)を少量出荷し、このプロジェクトに対するフィードバックを集める予定でいる。

「この機械を使って、色々試し、既存の概念を壊したり、ハックしたり、プリンターをもっと改良したいと思う人に届けたいと思います。最終的には、とても頑強で信頼できるテクノロジーを提供したいと考えています」と彼らのKickstarterのキャンペーンページに記されている。

この記事を執筆している間にも、既に目標額5万ドルの半分程が集まり、キャンペーンの締め切り期限もまだ28日残っている。目標額を達成した場合は、支援者に機械のアルファ版を2016年3月頃から届ける予定だ。

下の写真のタンクトップとスカートは、この機械で作られたものだが、ファッションとしては褒められたものではないかもしれない。制作された布も見た目は薄いようで、着用しても暖かくはないだろう。実用的な衣類ができるようになるまでは、テクノロジーとテクニックを更に改良していく必要があるだろう。しかし、噴きつける繊維で衣類を作るという技術は魅力的で、そのポテンシャルが持てるものだ。

Electroloom

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter



from TechCrunch Japan

2015年05月18日のつぶやきまとめを更新しました!

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2015年5月12日火曜日

そのスタートアップで働くべきかを判断するためのチェックリスト

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How Do I Know if I Should Take a Job at a Startup?

編集部記:James Altucherは、投資家、プログラマー、作家であり、複数回に渡り 起業家でもあった。彼の最新の著作は「Choose Yourself Guide To Wealth」だ。

誰かに「この会社に投資しますか?」と聞かれた時のあなたの答えは、そのスタートアップで働くべきかの答えとほぼ同じだろう。他にも考えておきたい項目をいくつか追加した。

スタートアップの仕事を検討しているなら、このチェックリストを参考にしてほしい。

A)そのスタートアップのCEOは、以前にもビジネスを作ったことがあるか?

この項目は必ずしも正確なものではない。例えば、Mark ZuckerbergもLarry Pageも最初の会社だった。しかし、興味深い統計がある。85%のスタートアップは失敗する。もしCEOがスタートアップを以前にも立ちあげて売却した経験があるのなら、その数字は25%まで下がる。この統計を覚えておくと便利だろう。

B)充分な資産があるか?
「充分な資産」には2つの意味がある。

  1. 最低一年、運営するための充分な資金があるか。これは重要なことだ。もし、6ヶ月未満の資金しかない場合は、そのスタートアップはもう店じまいだと考えて良い。このことからも最初のAの項目が非常に重要になる。優秀なCEOはこの事実を知っている。
  2. 「充分な資産」とは、人やファンドから二回目の出資を得られるかどうかを指す。そのスタートアップに友人と家族から得た一年分の資金しかないのだとしたら、一年で資金がショートするリスクがある。他にもっと良い仕事があるのに、わざわざそのリスクを負う必要はない。

充分な資産がある場合、もう一つ言えることは、そのスタートアップとCEOには、資金を調達し、ビジョンを売る能力があるということだ。

C)ビジョンに共感するか? 

これには、いくつか違う見方がある。

  • CEOに強いビジョンを作るクリエイティビティがあり、且つそのビジョンを他者に上手く伝えられる高いコミュニケーション能力がある
  • プロダクトがあなたも使用できるものなら、そのプロダクトを実際に使いたいと思うか
  • 自分でプロダクトを使うことはできないが、何万人にとって便利なものであるということが容易に想像できるか

良い例と悪い例を紹介しよう。

良い例:Tesla。Elon Muskの化石燃料の使用を削減するというビジョンに共感する、あるいはTeslaに乗りたい、あるいは電動自動車や家庭用充電のPowerwallが、何万人の生活を便利にすると感じるなら、Teslaで働くべきだ。

悪い例:以前、コンシューマーが見たい広告を選択できるというアイディアのピッチを受けた。私は、このアイディアが何万人にとって便利なものになるとは思わなかった。私だったら、そのような企業では働かない。(彼らは、多くの投資家を集めることに成功していた。)

私は最近、ビタミンや医薬品を蒸気にして摂取できる技術を開発したスタートアップに投資した。私自身もプロダクトを使用し、ビタミンB12、ビタミンD、トランスレスベラトロールを摂取している。そして、この技術が何万人の役に立つことが容易に想像できる。アメリカ全体でビタミンDの摂取が足りていない上、人間の身体は錠剤からビタミンを摂取するのに向いていないからだ。

D)バリュエーションが妥当かどうか?

スタートアップで働く場合、ストックオプションを得ることも想定され、会社に貢献するほどその量は多くなるだろう。

どうすれば、最新ラウンドのバリュエーションが妥当なものか分かるだろうか?

一旦、調達した金額は忘れよう。(上記で既に解決済みの項目だ)

バリュエーションの全額をあなたが手にした場合を想定してほしい。その金額で、より多くの人を集めることのできる魅力的なプロダクトを作ることができるだろうか?例えば、460億ドルあったらUberを圧倒するプロダクトができるだろうか?それは難しいかもしれない。しかし、多くのスタートアップを見てみると、そのスタートアップのバリュエーションを全額持っていれば、もっと良いプロダクトを作ってリプレースできそうだと思うことが多い。

バリュエーションより低い金額で簡単にリプレースできてしまいそうな企業で働くべきではない。

また、バリュエーションを信じるなら、ベンチャーキャピタルの提示した金額ではなく、「409A(ストックオプション用)バリュエーション」を重要視すること。分からなければ、Google検索することだ。

E)学ぶことがあるか?

Sergey Brinが採用面接をするときの心がけは素晴らしい。彼は最初の数分でその候補者を採用するかどうかが分かるという。

残りのインタビュー時間は、面接の相手から何か一つ学びを得ることに費やすそうだ。

他の全ての判断を誤って、最悪のシナリオを辿ったとしても、仕事を始めてから、学びを最低一つは得ることを心がけることだ。スキルを増やして、次のもっと良い仕事に移るために。

私は、スタートアップではないが、HBOで仕事をしていた。3年間の仕事の中で多くの事を学ぶことができた。テクノロジー、エンターテイメントからテレビプロダクションについてまで広範な経験を得て、HBOを去る時にはスキルが付き、自分の会社を大きく育てる糧となった。

F)誠実な対応を行っているか?

私は年に多くの会社を訪れるが、その会社に誠実さがあるかを見ている。

どのようにパートナーと接しているか

企業文化は全てトップダウンに行き渡る。もしビジネスを始めたチームに精神的なつながりがないのだとしたら、全社を通して、そのようなつながりは生まれない。二人の共同ファウンダーが運営するスタートアップへの投資を検討していた時のことだ。一方のCEOが、もう一方のCEOのうわさ話をしているのを耳にした。私は、そこに投資をしないことにした。

従業員はどのようにクライアントと接しているか

JetBlueのファウンダーの伝記は読むべきだ。彼は毎晩、翌朝3時までカスタマーサービスに届いたEメールに返信していた。また、月に一度、長距離の航空便に搭乗し、最後部の席の人から先頭の席の人まで順に回って、何か彼らのフライトに問題がないかを聞いていた。従業員もそのようにして採用したという。彼はCEOだが、会社に属する全員がカスタマーに対して同様の態度を示すべきだ。

昨年、私がある法律事務所を訪れた際、カスタマーの文句を言ったり、冗談を言ったりしているのを耳にした。私がそのような企業と仕事をしたり、そこで働いたり、投資したりすることはない。企業とカスタマーは、一つのエコシステムに属していることを忘れないことだ。自社とカスタマーは対峙する関係ではない。

将来の上司とその人達の上司
上司は候補者の採用判断をする時「長距離のフライトでその人の隣の席に座りたいか」というようなことを基準にしている場合が多い。将来の上司を決める際も、同じ基準で考えるべきだ。あなたが彼らを必要とするより、彼らの方があなたを必要としている。これは事実だ。なので、好ましく思う人でなければならない。

そして、エコシステムだということを今一度思い出して欲しい。将来の上司が会社の他の人たちとどのように接しているかを見ることだ。全てのうわさ話の類は最悪だ。彼らは、一緒に働く人を尊重しているかどうかを確かめよう。そうでなければ、その人やその会社と働くべきではない。

G)デモグラフィックの動きを追っているか?

ウォーレン・バフェットは価値志向型の投資家ではない。1960年代の初頭から、彼はそのような投資をしていないにも関わらず、多くの人は彼が価値志向型の投資家だと思っている。

ウォーレン・バフェットは、デモグラフィック志向の投資家だ。バフェットの言葉を2つ紹介する。

「その会社が20年存続するなら、買うのに適した株だろう。」

「強いデモグラフィックの動きに後押しされているなら、その会社のマネジメント能力がそんなに良くなくても、良い業績が期待できる。」

例えば、Boldの本はムーアの法則に則って成長している分野を掲載している。ロボティクス、物のインターネット、3Dプリンターなどだ。他にも注目すべき分野がある。例えば、現状とても混沌としているヘルスケアの分野を刷新しようとする企業もこれに含まれる。

具体例:私は、既存のタクシー業界を牽引している企業に資金を貸すような企業より、Uberで働きたいと思う。大手ホテルのMarriottよりAirbnbで、GMよりTeslaで働きたいと思う。

H)長いトンネルの先に光はあるか?

面接で上場時期はいつか、と聞くことはできない。

その企業がエグジットする時期を予想することは難しい。優れた会社は、エグジットするまで7年から10年程度かかる。正確に言うと、優れた会社は7年から10年待つべきなのだ。何故かというと、本当に優れた会社なら、マーケットより確実に早いスピードで成長を遂げている。株主と従業員のために得られる価値を最大化することを考えるのなら、会社をぎりぎりまでプライベート企業のままにしておくべきだからだ。

しかし、問題もある。従業員はスタートアップに平均3.1年しか留まらない。(これは、ストックオプションの権利行使の期間と関連しているのかもしれないが、明確には分からない。)

7年から10年、待てるかどうか考えるべきだろう。私だったら、マネジメントチームがそもそもエグジットに興味があるかを聞き出したいとも思う。エグジットに興味がないCEOもいるからだ。

I)利益が出ているか?

利益が出るまでの道筋が明確かどうかを確認すべきだろう。中には、利益が出るまで何年もかかるスタートアップもある。全体の収益ではなく、純利益が多く上がっている会社は福利厚生が充実しているだろう。

例えば、Googleにはシェフがいるが、Walmartにはいない。

– – –

そのスタートアップで働くべきかのチェックリストは以上の通りだ。忘れないで欲しいのは、大事なのは「自分」だということだ。自分のニーズを理解すれば、自由に選択すえうことができるだろう。仕事における自信を深め、一緒に働く人と良い関係を築けるかどうかを重視すべきだ。

言葉を変えれば、満足できる仕事を選ぶべきだということだ。そう思えるなら、それはその仕事を選ぶ充分な理由になるだろう。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter



from TechCrunch Japan

Mosaicの賢い自動配色システムは、3Dプリント作品に鮮やかな色彩を与える

Mosaic Manufacturingは、複数色の3DオブジェクトをプリントできるPaletteを数週間前にローンチし、新風を巻き起こした。モントリオールで彼らのチームと会う機会に恵まれ、実際にデバイスを見ることができた。そして今市場にある色を付ける3Dプリンターのアドオンの中でも、これは魅力的なものであることを実感した。

PaletteはKickstarterのキャンペーンで目標額の10万ドルを大きく超え、14万5569ドルの支援金を集めた。デバイスが実際に動いているところを見られたのは素晴らしかった。このデバイスは、異なるリールからそれぞれの色のフィラメントを適量切ってシンプルな見た目の機械の中で溶かして繋げている。別のセンサーでは、フィラメントの場所を特定し、色が正しい場所に配置されるよう確認している。このチームは先週のTechCrunch Disruptで私たちの元を訪ねてきていた。

このプリンターは、異なる色のレイヤーをプリントしたり、多様な形状でも異なる色を隣り合わせにプリントすることもできる。まだフルカラーのプリントではないことは事実だが、それを実現するのは高額で難しいことだ。しかしこれは、アーリーバード価格の850ドル相当の機能をしっかりと持ち合わせている。チームは2016年1月頃に出荷を開始する予定だとした。

モントリオールのMosaicのオフィスで実際にデバイス試した様子を見てほしい。

 

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(翻訳:Nozomi Okuma /<a href=”http://ift.tt/1zUgGxZ <a href=”https://twitter.com/skyidentity”>twitter</a>)



from TechCrunch Japan

2015年05月11日のつぶやきまとめを更新しました!

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2015年5月9日土曜日

障害犬の大きさに合った車いすを3Dプリントできるモデルとコードをオープンソース化

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犬用の車いすはいろいろあるけど、どれも不格好で使いづらい。それらの小さな車いすは、布製のベルトなどで障害犬をくくりつけるが、高いし、格好悪いものが多い。しかしここでご紹介する障害犬用のかわいいホイールは、オープンソースで、しかも車輪は犬の大きさに合わせて3Dプリントできる。

この、犬のサイズに合わせられるThe Adaptable Wheelchair For Handicapped Dogs(障害犬用の調整可能な車いす)と名付けられた製品は、サイズを犬の大きさに合わせられる。最初のユーザ、犬のLuisaちゃんは、この車いすを1年間試用し、その部品は作者のMultecが大判の3Dプリンタでプリントした。この車いすは、分解して運ぶこともできるし、またサイズを必要に応じて変えられる。

3Dプリントは偉大だな、と思えるのはこんなときだ。わずかな量のプラスチックと、大量の創意があれば、多くの人や犬たちを助けるために、いろんなものを作れるのだ。

出典: 3DPrint

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa



from TechCrunch Japan

洋服だって3Dプリントする時代に?衣類が出力できる3Dプリンタ

sg34さんが更新しました。

from トピック「3Dプリンタ」のまとめ更新情報

2015年05月08日のつぶやきまとめを更新しました!

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2015年5月7日木曜日

目の前の空間に3D静止画像/動画映像をプリントするVoxieBoxがデモイベントを開催

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TechCrunch Disrupt NYのHardware Alleyで特別出演が認められたVoxonが今日(米国時間5/6)、とてもすばらしい技術を見せてくれた。こんな技術があればStar WarsのPrincess LeiaがObi-Wan Kenobiに送った3Dのメッセージを、目の前の空中に3Dで再生できるだろう。VoxonのVoxieBoxは、まさにそれをやるのだ。

この、ハードウェアとソフトウェアのユニークな組み合わせは、ニューヨークのガレージにおける30年間の工夫と努力の産物だ。簡単に言うとそれは、‘光による3Dプリント’だが、それはもちろん、プラスチックを使う通常の3Dプリンタのやり方とは違う。独自のアルゴリズムにより、毎秒数千回も光を投射することによって、3D画像の錯覚を作り出しているのだ。

VoxieBoxが作り出す3D画像は、それを見るために特殊なグラスやヘッドセットは要らない。だから、とてもユーザフレンドリだ。スチルでも動画でもどんな画像でも表示できるから、それが既存の物のまわりを回ったりすることもでき、また3D画像を複数の人が取り囲んでいろんな角度から見ることもできる。

VoxieBoxを学校の教室で使うと、子どもたちはたとえば、生物学のクラスで血液細胞を、危険な素材に触れることなく、操作できる。

同社は2012年にアクセラレータのNew York Tech Starsに参加し、その後自己資本のみでやってきた。この高価な技術も、しかし十分な資金を得ればユニットの量産が可能だろう。

Voxonは今、VoxieBoxを衛星の部品の設計に使ってもらうべく、SpaceXに売り込み中だ。ハリウッドの映画会社にも、営業を開始している。

同社の主張によると、この種の技術を作っているところはほかになく、同社自身も30年間の苦労を重ねてきた。それは協同ファウンダのAlan Jacksonが、ガレージで始めたプロジェクトだ。

同社は、デベロッパのためのSDKを提供している。そして今日は、Indiegogoで資金募集を開始した。近くニューヨークでVoxieBoxのデモイベントを行い、アーチストがこれを使って作品を作るところなどを見せるが、資金募集に協力した人にはそのチケットが送られる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa



from TechCrunch Japan

TechCrunch Disrupt NY 2015の勝者は…浄水システム「Liquidity」に決定

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今年のDisrupt NYスタートアップ・バトルフィールドはすばらしかった。はじめに24の優れた会社が複数グループの業界リーダーたちから成る審査員の前でプレゼンを行う。参加したスタートアップは賞金5万ドルと誰もが欲しがるDisruptカップを目指して争った。

数時間にわたる慎重な審査の後、TechCrunch編集部が審査員のメモを塾読し、リストを以下のファイナリスト7組に絞った:生命細胞3Dプリンター、BioBots、魔法のようなハードウェアアクセラレーション技術、BitFusion.io、高度なセキュリティーを持つ認証ソリューション、Cloudwear、カスタマーサービス向け人工知能、DigitalGenius、浄水フィルター、Liquidity、バッテリー技術、Nucleus Scientificおよびウェブサイト作成サービス、PageCloud

7社は以下の本誌ファイナルジャッジの前でデモを行った:John Borthwick (Betaworks), Dennis Crowley (Foursquare), Eric Hippeau (Lerer Hippeau Ventures), Alfred Lin (Sequoia Capital), Rich Miner (Google Ventures), Brian Pokorny (SV Angel) and Alexia Tsotsis (TechCrunch)。

Disrupt SFスタートアップ・バトルフィールドの参加申し込みは6月中に開始される。質問はメールでSamantha O’Keefeまで:(sam@techcrunch.com)。

そして、TechCrunch Disrupt NY 2015バトルフィールドの勝者は・・・

優勝:Liquidity

Liquidityは水を浄化するシステム。このボトルは非常に精巧な密度のメッシュ状繊維を使用している。バクテリアは捕獲されるが水は通過する。フィルターの2~3ヵ月に1度交換すればよい。同社はこのフィルターを他の製品向けにライセンス供与する計画だ。低価格で実用的で効率が良い。これは15年間にわたる特許取得済みの大学における研究成果でもある。受賞に値する内容だ。

Liquidityの詳細は本誌の別稿を参照されたい。

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次点:DigitalGenius

DigitalGeniusはカスタマーサービスのための人工知能。例えば、テキストメッセージを使って何かを購入することができ、本物の人間と会話しているように感じる。他にも、サポートの自動化、塔乗の自動化、機械対機械コミュニケーション、店内体験のカスタマイズ等様々な応用が考えられる。舞台裏で動いている質問分類モジュールが実にすばらしく、時間と共に確実に賢くなっていく。

DigitalGeniusの詳細は本誌の別稿を参照されたい。

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[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook



from TechCrunch Japan

2015年05月06日のつぶやきまとめを更新しました!

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