2015年4月30日木曜日
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2015年4月26日日曜日
2015年4月25日土曜日
3Dプリンタの次は、もちろん4Dプリンタだ…ぐにゃぐにゃのソフトロボットも作れる
ありえないことが何でもある未来の世界へようこそ。オーストラリアのウロンゴン大学の研究所ARC Centre of Excellence for Electromaterials Science(ACES)が、4Dプリンタを作った。それは、そのプリンタがオブジェクトを時空連続体の中へ出力するという意味ではない。そうではなくて、使われている素材の物性に応じて変化するオブジェクトを作るのだ。たとえば複数素材のオブジェクトを押出成形したり、熱湯に触れると閉じるバルブを作ったり、動くメカニズムを一体プリント(一体成型)したりする。
彼らのプレスリリースによると: “3Dプリンタのように層構造で目的の形をつくるが、新しい素材を使うことによって、それが、ある形から別の形へと変身できる。まるで、子どものTransformer玩具のように”、だと。
つまり、物というよりは何らかの機構、メカニズムを、一回の連続的な工程でプリントするのだ。これまでは3Dプリントされたオブジェクトの中に伝導性の部品を配線することができたが、このプリンタでは一回のプリント工程の中で感熱性のフィラメントや、感圧性のフィラメント、可動部品などを配置できる。
“これがクールなのは、プリンタから実際に動くデバイスが出てくることだ。組み立て工程がなくなるのだ”、とACESのMarc in het Panhuis教授が言っている。
研究者たちはこのプリンタが、ゴム製の部品を膨張〜収縮して動いたり、あるいは生物の器官を模倣する、“ソフトロボット”の時代をひらく、と期待している。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)
from TechCrunch Japan
2015年4月24日金曜日
超音波で直腸の動きを検知、排泄タイミング予測デバイスでTriple Wが資金調達
排泄タイミングのお知らせがスマホに表示されるIoTデバイスを提供しようという日本人チームによるスタートアップ、Triple W(トリプル・ダブリュー)は、この4月末にニッセイ・キャピタルやアイスタイルキャピタルから資金調達をしたことをTechCrunch Japanに明らかにした。金額は非公開だがハードウェアスタートアップのシード投資としては大きめのようだ。
さて、排尿や排便といった排泄タイミングを予測できるということで、それが一体なんのビジネスになるのかと思う人もいるだろう。米国サンフランシスコのバークレーを拠点に起業した中西敦士CEOによれば、以下の需要があるという。
- 脊椎損傷患者:脊椎損傷のために便意を感じられない 10万人(日本)
- 介護事業:高齢者の排泄介助は介護の柱の1つ。急に排泄を要求されても介護士は困る 600万人(日本)
- 過敏性腸症候群:便が出るかどうかの判断にストレスを感じる 1200万人(日本)
- 更年期女性:軟失禁 排尿のタイミングに困る 800万人(日本)
- 育児:乳幼児のオムツ替えのタイミング
- 女性:女性の48%が便秘に悩んでいる 4000万人(日本)
このように多くの人が排泄関連で困っている。これら需要に対し排泄予知ウェアラブルD Freeは、お腹に貼付けるタイプのデバイスから腸に照射した超音波をセンサーで検知し、そのデータを機械学習することで排泄タイミングを予測するデバイスを開発している。
超音波を使ったコンシューマー向けデバイスは、主にkHz帯が中心に使われているが、より詳細な部位を検知できるMHz帯のデバイスは少なく、今回のデバイスでは医療向けと同様のMHz帯を使用している。センサー情報はクラウド上で機械学習し、排泄タイミングを予測するというが、予測のためのロジックはまだ開発途上のようだ。白鳥病院外科 部長 山川 俊紀氏(日本大腸肛門病学会)がアドバイザーとなっている。市場規模としては、介護等でのオムツの市場規模1700億円、排泄関連の薬の市場規模1000億円があり、これらに匹敵する規模であるという。
デバイスの価格としては、4月24日からREADYFOR(レディーフォー)(クラウドファンディング)で2万4000円で募集開始するという。
デバイス開発で難しかった点は、直腸の膨らみを超音波センサーでひろえるかを確かめるときや、デバイスをどうやってお腹に装着するか、という点という。なぜデバイスをお腹に貼るのかというと、最も正確に膀胱・直腸の変化を捉えることができるからだそうだ。ただし、パンツ一体型やクリップ型、超音波振動子以外は万歩計のようにズボンに引っ掛けるタイプなど、利用シーンによって使い分けることも考案中という。またお腹に貼るのは、デバイス背面にジェルパッドを貼り付けることで腹部に貼れるようにしたそうだ。腹部とデバイスの間に空気が入らないようにするためでもある。
中西氏は、米国University of BerkeleyビジネススクールMBT(Management and Business Track)コースに留学中、バークレイ市内で引越しをしたときに荷物を抱えたまま便意を催し大変困った経験からこのサービスを考えたという。MBTコースでは4カ月間、Draper Nexusというベンチャーキャピタルでインターンを行った。このときDraper Nexusの Mitch Kitamura氏とスタートアップのディスカッションをしたときにこのサービスについて話したという。このようないきさつのため米国と日本にオフィスがある。
日本支社代表の小林氏は中西氏とは大学同期で、かねてからスタートアップの際にはいっしょにやりたいという話をしていて立ち上げ後にジョインした。他にもオリンパス工業でもともと内視鏡関連のエンジニアだった人物、ソフトエンジニア兼PM、マーケティング担当など6名が在籍する。
どうしてIoTのようなものづくりに敢えて挑戦するのか中西氏にきいてみた。彼は以前、青年海外協力隊に参加して、フィリピンでマニラ麻の販売量を増やすためマニラ麻を使ったジーンズをつくったことがあるそうだ。そのときに、ものづくりを通じて人助けができることに喜びを感じたという。今回のデバイスの筐体は3Dプリンタでプロトタイプを作ってあるそうだ。
サービスの今後の展開としては、総合健康管理ツールを目指すようだ。排泄の情報は、その人の食事、運動、メンタルの指標となり得る。これを病気の早期発見や、生命保険のフェアバリューとして使うことができるという。
D Freeが、これから実際の市場で普及するのかどうかといったことは未知数だ。ただ、一般に思われている以上に排泄にまつわる悩みを抱える人は多いし、これは場合によっては人間の尊厳にかかわる深刻な問題だ。米国で流行っているものをコピーして日本にもってくるということはしたくなかったという中西氏だが、あまり前例を聞いたことがない排泄検知ウェアラブルというジャンルで日本のチームでどこまでこの問題を解決できるのか注目だ。
(Hiroki Takeuchi / POYNTER CEO Ph.D)
from TechCrunch Japan
2015年4月23日木曜日
スマホ画面に置くだけで認識されるプラスチック「スタンプ」を発明したSnowShoeが350万ドルを調達
おもちゃのフィギュアをスマートフォンの画面に当てるだけでキャラクターがゲームの中に現れたり、鍵となるプラスチック片を画面に置くだけで、動画やiTunesといった限定アイテムをダウンロードできたらどうだろうか?SnowShoeは、まさにそのようなテクノロジーを開発した。彼らは、モバイルのタッチセンサーを利用することでウェブブラウザとプラスチックの「スタンプ」が連動する賢いプロダクトを発明した。
Lowercase Capitalを筆頭に二回目となるシードラウンドで100万ドルを調達したことを彼らは今日発表した。その資金はクライアントの大口の要望にも応えられるよう、製造設備の拡充に当てられる予定だ。
今回のラウンドには、Collaborative FundとMESA+ Capitalも参加した。この少し前、SnowShoeは以前からの投資家であるFoundry GroupのAngelList Syndicat、500 Startups、TechStars、Ludlow Ventures、Queensbridge Capital、 BAM.vc、 Scott Banister、 Hiten Shahと他数名のエンジェル投資家から250万ドルを調達している。
SnowShoeのCEOであるClaus Moberは、ウィスコンシン大学の博士課程を去りスタートアップを始めた。 TechCrunch Disrupt Hakathonの優勝した経験もある。そもそも彼のスタートアップのアイディアは、食料品店が利用できるロイヤリティプログラム用のアプリを開発することだった。チームは初めに、商店がPOSシステムを使用せずとも発行できる認証型のデジタルクーポンを開発していた所、SnowShoeスタンプができた。
「SnowShoeスタンプは、ニッチで限定的な問題を解決するために制作したのですが、他の人が抱えている様々な問題も解決できる、とてもクールな発明品であることに気がついたのです」とMobergは説明した。
スタンプ自体は、伝導性の材料とそうでない材料を合わせて作られた何の変哲もないプラスチック片で、3Dプリンターで作られていると彼は話した。バッテリーも電力も回路もNFCもアンテナもBluetoothも、電子的な部品は一切使われていない。スタンプの中には、特定の形をした伝導性のプラスチックが入っている。これを端末の画面に押し当てると、モバイルには人の指紋が複数個、特定の配列で並んでいるように認識される。全てのスタンプには個別の配列が施されている。
「物理的なQRコードのようなものです。違うのは、QRコードはカメラで読み取りますが、スタンプはタッチセンサーで読み取ります」とMobergは説明する。「スタンプの情報はウェブブラウザを通して認識しているので、専用のネイティブアプリを端末にインストールする必要はありません」。
つまり、SnowShoeを使えばウェブページ自体が物理的なものを認識して連動するということだ。このことからどのスマートフォンからでも利用することができる。
このスタートアップは、最近TechStars Disney acceleratorに参加していた。そして、Disney Fan Club(D23)とこの技術を検証した。オーランドの大きなイベントでは、ミッキーのフィギュアが乗ったスタンプを配布し、貰ったメンバーはそれを使って限定動画を受け取った。別のテストでは、RedBullがコンサートでこのスタンプを配布した。スタンプを使用するとパフォーマーの音楽を自動でダウンロードできた。そのイベントでのSnowShoeのコンバージョン率は80%を超えていたとCEOは話す。
SnowShoeはスタンプの本体しか制作していない。スタンプの飾りの部分やブランディングは顧客自身が担うが、必要な時はShowShoeも手伝うことができる。
彼らのAPIを利用している開発者は今のところ3000人ほどいる。彼らの技術を実験的に使用しているインディーズのメーカーのような小さな所からFortune500に名を連ねる企業まで多岐に渡っている。大手の企業名は、許可が下りていないのでまだ明かすことはできないとMobergは言ったが、ゲームやおもちゃ業界の「主要プレーヤー」や先進的な手法を試す広告代理店やeコマース企業といった広告やマーケティング分野の企業などであると話した。
広告関連では、物理的な商品を顧客に送付する企業はスタンプを上手く活用することができるだろうと彼は説明した。例えば、花屋では手書きの手紙の代わりにスタンプを用いて、受取人だけが見れる個人的なメッセージ動画を届けることができるといった具合だ。
この企業は今日からプラットフォームをローンチし、開発にさほど時間をかけなくてもスタンプと連動するウェブサイトを作る方法を紹介している。ハードウェアを注文したら「SnowShoe Experience Builder」のJavaScriptのコードをたった3行、ウェブサイトに付け加えるだけで完了だ。
追加の出資で、SnowShoeの製造設備をアジアに移動させる準備を整えることが目標だ。現在、彼らはウィスコンシン州マディソンに20台の3Dプリンターを所有しているが、月に3000から4000個のスタンプしか制作できない。新しい設備が整えば、月に万単位のスタンプを制作することができる。Q3の中頃には、新しい製造者と契約を結び、製造を開始したいとMobergは言った。これにより、スタンプのコストも抑えられるだろう。一つ2.50ドルだったのが、1ドル未満になる。彼らは一つ0.25ドルに抑えることを目標としている。
サンフランシスコに拠点を置くこのチームは現在7名だけだが、近い将来、このプラットフォームのエバンジェリストと法人部門のVPを採用する考えだ。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ facebook)
from TechCrunch Japan
2015年4月22日水曜日
2015年4月21日火曜日
3Dプリンターで連続用紙が使えるようになった!
ある程度の年齢でテクノロジー好きだった人なら、トラクターフィード・プリンターを覚えているだろう。両端に小さな送り穴のあいた連続用紙をホイールに巻き込み、いつでも美しいドットマトリクス印刷ができるようにする。驚いたことに3Dプリンティングも、その1989年時代を迎えようとしている ― ECHOdriveを紹介しよう。
ECHOdriveは、真空システムによってプラスチックのシートを3Dプリンターのプリントプレートに送り込む。それが何を意味するのか? プリンターはこの完全に平坦なプラスチック表面に射出し、プリントが終わったらシートを台から移動して別のオブジェクトをプリントできる。これは、同じプリンターで複数のプリント作業を行う際に極めて重要で、時間と手間を節約できる。3Dプリント作品の組立ラインだと思えばよい。
このシステムは殆どの主要3Dプリンターに対応し、真空フィードシステムが透明なプラスチックをプレート上で動かして自動的に作品を移動させる。多くの3Dプリンターは金属またはプラスチックの表面に直接射出するため、作品を引き剥がさなくてはならない ― 大量にプリントする時には決して楽しい作業ではない。これが解決してくれる。
会社はペンシルベニア大学の学生起業アクセラレーターに参加したところだ。共同ファウンダーのJustin KeenanとKevin Pandoraは、まだ同大学の2年生。
私はこのシステムの今後が大いに楽しみだ。3Dプリンティングの大きな障壁の一つが、プリントした作品をプレートから外すのにかかる時間だからだ。このシステムは実に簡単にそれを解決する。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)
from TechCrunch Japan
2015年4月20日月曜日
2015年4月19日日曜日
2015年4月18日土曜日
やわらかいフェルトなどを3Dプリントしてお人形などを作るディズニーの3Dプリンタ
ここ数年、3Dプリンタがとても増えているが、どれも、ある一つのことが共通している: 硬い剛体のようなものをプリントする。
(*原注: 唯一の例外が、食べ物(つぶしたバナナ)でプリントするこれだ…。)
もっと、ソフトなものでプリントできないだろうか? ハグしたり抱きしめたりできて、子どもが遊んでも目をけがしたりしないやつ。
それなら、ディズニーにおまかせを。
ディズニーの研究所とコーネル大学とカーネギーメロン大学が開発したこの3Dプリンタは、これまでの3Dプリンタとは全然違う。溶解した素材を(Makerbotのように)押し出さないし、(Form1のように)桶に入ったねばねば液に紫外線を当てて凝固させない。というかこれは、3Dプリンタというよりもレーザーカッターだ。
このマシンは接着力のあるフェルトを、一枚一枚カットして、それらを層状に重ねて物を作る。昔、何枚ものシートを重ねてリンカーン大統領の頭部を作ったりするパズルがあったと思うが、それに似ている。ただし切るのも重ねるのも機械がやる。
出来上がった物は、大きなブロック(れんが)に似ているが、外側の余計なものを取り去れば、形が現れる。ちなみに、刃物や工具などをこのやり方で作っても無意味だ。
これは、3Dプリントの革命だろうか? それほどでもないね。まだプリントの精度が粗いし、接着力が弱いから子どもの玩具には無理だ。このような3Dプリンタが家庭に入っていくのは、まだ遠い先だろう。
でもディズニーの研究所が作っているのは、自分たちの制作用のツールだ。たとえばこの3Dプリンタを使うと、ぬいぐるみ人形のプロトタイプを素早く作れる。
これが、ディズニーの研究所が開発した初めての3Dプリンタ、ってことはない。たとえばこいつは、コマのように回転する物を作り出す。
from TechCrunch Japan